探究を進める中で、仮説が本当に正しいのかを確かめるためには、
実際の人の意見や行動を調べることが必要になります。
その代表的な方法の一つが「アンケート」です。
アンケートは、用意した質問項目に対して、
多数の調査対象者から回答を得ることで、仮説を検証するための情報を集める方法です。
アンケートとは
アンケートは、探究の中で 疑問(問い)の仮説を検証するために、
より最適な人たちから情報を得ること を目的として行います。
アンケートは単独で行うだけでなく、インタビューと組み合わせて使うことも多い方法です。
例えば次のような流れがあります。
- インタビュー → アンケート
身近な人にヒアリングしてからアンケートを作成し、より多くの人に聞く - アンケート → インタビュー
先にアンケートを行い、さらに詳しく知りたいことをインタビューで聞く
このように、少人数で深く聞く方法(インタビュー)と、多人数から傾向を知る方法(アンケート)を組み合わせることで、より信頼度の高い情報を得ることができます。

アンケートは、次のような場面で特に役立ちます。
- 仮説が本当に必要とされているか確認したい
- 多くの人の意見の傾向を知りたい
- 年代や立場による違いを調べたい
例えば、観光の探究テーマで
「どうすれば姫路に初めて行く人でも満足度の高い旅ができるか」
という問いがある場合、
- 初めて行った先で困ることは?
- 旅行の計画はどうやって決めている?
- 一回の旅行で何箇所くらい回る?
といった質問をアンケートで聞くことで、仮説を確かめることができます。
アンケートの手順

アンケートは思いつきで作るのではなく、順序に沿って進めることが重要です。
アンケートは次の流れで進めます。
1 知りたい内容と対象を明確にする
2 アンケートフォームを作成する
3 予備アンケートを行う
4 アンケートフォームの修正をする
5 調査対象者へアンケートを実施する
6 集計し、記録する
7 結果から分かったことをまとめる
ステップ1 知りたい内容と対象を明確にする

アンケートを取る前にまず、
- アンケートで明らかにしたいこと
- アンケートの対象
- アンケートを行う日程
を整理します。
例えば、アンケートを行う目的
- 仮説で思っていることが本当に必要とされているのか確かめる
- ニーズ、現状を知る
アンケートの対象
- 姫路城に来ている10〜70代の観光客
このように、誰に、何を聞くのかを具体的に決めてからアンケートを作ります。
テンプレート案内
アンケートの目的や対象、質問内容を整理するための
アンケート準備テンプレートがあります。
必要な方はこちらからダウンロードしてお使いください。
ステップ2 アンケートフォームを作成する

アンケートフォームには、主に次の3つの要素を入れます。
アンケートの方法は大きく分けて2つあります。
- 紙上アンケート
- オンラインアンケート
基本情報を聞く項目
作成者、アンケートの目的など
必要事項
名前、性別、年齢など
質問項目
アンケートを通して知りたい内容
さらに、アンケートの最後には
協力してくれたことに対するお礼を書きます。
回答者にとって、答えやすく気持ちよく協力できるアンケートを作ることが大切です。

ステップ3 予備アンケートを行う

アンケートをいきなり本格実施するのではなく、
予備アンケートを行うことが重要です。
予備アンケートとは、
本格調査の前に少人数に試してみるアンケートです。
予備アンケートを行う理由は2つあります。
①質問内容を修正するため
仮説を明らかにする答えが返ってくる質問になっているかを確認します。
- 質問が分かりにくい
- 内容が抽象的すぎる
- 聞きたいことと回答がずれている
このような点を確認し、質問を修正します。
②結果のまとめ方をイメージするため
実際に回答を見ながら、
- どのように集計するか
- どのような結果が出そうか
を考えることができます。
ステップ5 調査対象者へアンケートを実施する

アンケートフォームが完成したら、実際に調査対象者へアンケートを実施します。
いつまでにアンケートを実施しておくべきか、
全体的な見通しを立てた上で計画的に進めることが重要です。
ステップ6・7 集計し、記録し、結果をまとめる
アンケートで集めた回答は、
- 集計
- 記録
- 結果の整理
を行います。
そのうえで、
- アンケート結果からどんなことが読み取れるか
- 結果をどのように表現すると分かりやすいか
を考えながらまとめていきます。
アンケートで気を付けること
アンケート結果を信頼できるものにするためには、次の点に注意します。
できるだけ多くの人に協力してもらう
回答数が少ないと、結果の信頼性が低くなります。
1つの質問で聞きたいことは1つ
1つの質問に複数の内容を入れると、回答が曖昧になります。
回答者の立場に立つ
答えやすいアンケートにすることで、協力してもらいやすくなります。
自由回答での質問はなるべく少なく
自由回答は分析が難しくなるため、必要な内容だけにします。
まとめ
アンケートは、探究において
仮説を検証するための重要な情報収集方法です。
重要なのは次の流れです。
1 知りたい内容と対象を明確にする
2 アンケートフォームを作成する
3 予備アンケートを行う
4 修正する
5 実施する
6 集計する
7 結果をまとめる
この手順で進めることで、信頼度の高い情報を集めることができます。