探究の手引き

【方法】振り返りとは?探究活動を次につなげる方法

探究活動では

  • 探究テーマ・疑問(問い)の設定
  • 情報の収集
  • 整理・分析
  • まとめ・表現

といったプロセスを通して、自分の疑問について調べていきます。

しかし、探究を行っただけでは自分の中になんとなくしか残りません。

そこで重要になるのが 振り返り です。

振り返りでは、

  • 探究していく中で得た知識や経験
  • 更に深めたくなったこと

を可視化します。

そして、

  • 探究活動を続けて行う場合
  • 進路に繋げる場合

に向けて、やってきたことを自分なりに振り返ります。 振り返り(探究.life用)


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図解①:振り返りとは(PDF p2)


探究活動の内容を振り返る

探究活動の内容を振り返るときには
YWTというフレームワークを使います。

YWTとは

  • Y(やったこと)
  • W(わかったこと)
  • T(次にやること)

の3つの項目で振り返りを行い、
次につなげていくためのフレームワークです。 振り返り(探究.life用)


ステップ1

やったことを書き出す

まず、探究活動で実際に行ったことを書き出します。

例えば次のような内容です。

  • 姫路城前に来ている観光客に対してアンケート調査を行った
  • 専門家にヒアリングを行った
  • 駅前や観光コンベンションビューローで観察を行った

探究活動でやったこと(Y)を書き出します。


ステップ2

わかったことを書き出す

次に、やったことの中から
**わかったこと(W)**を書き出します。

例えば

  • 年代によって旅の行き先の決め方が異なっていた
  • 多くの人が初めて行った場所で困ること
  • 観光コンベンションビューローに訪れる外国人観光客が多かった

など、探究活動の中で見えてきた学びや気づきを整理します。


ステップ3

次にやることを書き出す

最後に、次にやること(T)を考えます。

例えば

  • 観光コンベンションビューローの方にインタビューを行う
  • 外国人観光客にも話を聞く
  • 既にある旅行系アプリの分析

などです。

ここでは

  • 次の探究活動で取り組みたいこと
  • 深めたいこと

を具体的に書き出します。

振り返りは 一度やって終わりではなく、継続的に実施していくことが大切です。


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図解②:YWTによる振り返り(PDF p3)


探究活動のプロセスを振り返る

探究活動では、内容だけでなく
**活動の進め方(プロセス)**も振り返ります。

ここで使うフレームワークが KPT です。

KPTとは

  • Keep(継続すること)
  • Problem(改善すること)
  • Try(新たに挑戦すること)

の3つの要素から振り返るフレームワークです。 振り返り(探究.life用)


Keep(継続すること)

まず、良かったところを書き出します。

例えば

  • 学外に出てインタビューを行った
  • 好きなことを自信をもって言えた
  • 検証を繰り返せた
  • 発表会で上手く質疑応答できた

改善点を出す前に、
継続すべき良かった点を書き出すことが大切です。


Problem(改善すること)

次に、改善点を書き出します。

例えば

  • 予定通りに進められなかった
  • 担当の先生とあまり面談できなかった
  • 探究活動を始めるまでに時間がかかった
  • アンケートの対象人数が少なかった

ここで重要なのは

誰かを攻撃するような責任の追及はしないことです。

問題の原因を整理し、次につなげます。


Try(新たに挑戦すること)

最後に、今後新たに挑戦することを書きます。

例えば

  • やるべきことに取り掛かるまでの時間は最低1日
  • 立てた計画をカレンダーに落とし込む
  • アンケートを行うときの対象者の目標は3桁

Tryは、具体的なアクションを書くことがポイントです。


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図解③:KPTによる振り返り(PDF p4)


自分自身を振り返る

探究活動では、
自分自身の振り返りも重要です。

高校3年生の場合は、進路に向けて
SWOT分析を用いた振り返りを行うこともあります。

SWOT分析とは、

  • 強み
  • 弱み
  • 機会(チャンス)
  • 脅威(ピンチ)

の4つの視点で整理するフレームワークです。


強み(自分の強み・長所)

例えば

  • 人前で話すことが得意
  • 負けず嫌い

などです。


弱み(自分の弱み・短所)

例えば

  • 暗記が苦手
  • コツコツ続けることが苦手
  • 単純作業が苦手

などです。


機会(自分にとって好都合なこと)

例えば

  • 探究に特化した入試制度が増加している
  • 課題発見力が必要とされている

などです。


脅威(自分にとって不都合なこと)

例えば

  • 総合探究の時間が出来て、探究入試を受ける人が増えそう
  • 対面授業が好きなのに、オンライン授業が増えている

などです。


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図解④:SWOT分析(PDF p5)


クロスSWOT分析

SWOT分析で整理した内容をもとに、
**「じゃあ、どうするのか」**を考える方法が

クロスSWOT分析です。

次の組み合わせで考えます。

  • 強み × 機会
  • 強み × 脅威
  • 弱み × 機会
  • 弱み × 脅威

例えば

強み × 機会

  • 課題発見力を磨き、独自の切り口で論じることができる力をつける

強み × 脅威

  • 一般入試はほどほどに、推薦入試対策に力を入れる

弱み × 機会

  • 授業外でも探究活動を続け、学外の発表会などに参加する

など、今後の行動を考えます。


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図解⑤:クロスSWOT分析(PDF p6)


まとめ

振り返りでは

  • 探究活動の内容
  • 探究活動のプロセス
  • 自分自身

の3つを整理します。

そのために

  • YWT
  • KPT
  • SWOT分析

といったフレームワークを使うことで、
探究活動で得た経験を学びに変えて次に生かすことができます。

振り返りは、探究を終わらせるための作業ではありません。
次の探究につなげるための重要なプロセスです。

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